生活用資産保有と投資用資産保有を区別せよ

【生活用資産保有と投資用資産保有を区別せよ】昨年、平成九年版経済白書が「日本のバブル清算は峠を越えた」と宣言して物議を醸しました。一般大衆の感覚では、むしろこれから壮大なバブルの清算が始まろうというときに、峠を越えたとは何ごとかという反論が多く聞かれました。ところが、政府が昨年世に出した白書の類を見ると、政府刊行物はほぼ一様に「バブル的要素は消滅した」という見解で一致しています。国土庁の「土地白書」しかり、建設省の「不動産リノベーションビジョン」しかりです。バブル崩壊を甘く見たばかりか、現状認識の甘さから本格的な治療に入ろうともしない当局の姿勢にはただ呆れるばかりです。かつての戦時中の大本営発表も、おそらくこんな感じだったのではないかと思います。の方向に向かうとすれば、地価はそれだけで大変大きな下げ要因を抱えることになります。需給関係で見れば、地価は明らかに下げ基調を続けると白書は指摘しているのです。日本の不動産市場が構造的な不況に陥った最大の原因は、投資用の不動産市場を育てずに官民こぞって居住用(生活用)の不動産市場ばかりに注力してきたからです。

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